MAで環境認識をする

前回は
ダウ理論を使って
環境認識をするやり方をお話しましたが


「ダウ理論じゃなくて違うもので
もっと簡単に環境認識できないの?」


って思いませんか?


MAでも環境認識できる!?


実はあります


それは何かというと
「MA(エムエー)」です


あなたも
聞いたことや使ったことがありませんか?

移動平均線(MA)とは


でももしかしたら

「MAって何?」
となっているかもしれませんので


念のため
MAについて少し説明をしておきます



MAとはインジケータの1つで
世界中のトレーダーが愛用しているものです


しくみは
過去一定期間の終値の平均値を結んだものです


例えば日足の
20期間のMAなら


過去20日分のレートの終値の平均レートを繋いだものです
繋いでいくと線になりますので

下の図の青色のラインのように表示されます







MAにはいくつか種類がありまして


下の3つは
その中でも多くのトレーダーが利用しているものです


①単純移動平均線(SMA)
②指数平滑移動平均線(EMA)
③加重移動平均線(WMA)



この3つは表示される位置や機能に
ほとんど大差が無いので
ここでは違いについての説明は割愛します


ここから先は
私が普段から使っている、20SMAで
説明していきますね


MAを使うと何ができるか


では早速
MAを使った環境認識とは
実際に何ができるのか見ていきましょう


大きなところで言うと

①トレンドの有無が分かるようになる
②トレンドの強弱が分かるようになる


この2つです


①トレンドの有無が分かるようになる


トレンドフォローをする人にとって
トレンドが今出ているのか、出ていないのかは
非常に重要ですよね


トレンドが出ていない時はトレンドフォローをしても
当然ですが利益は出ないですし


トレンドがグングン出て下落しているなら
そのまま流れ通りに売りエントリーでトレンドフォローを仕掛ければ
利益が大きく出ます



では逆張り派のトレーダーはどうでしょうか?


逆張りのトレーダーも
今、トレンドが出ているのか出ていないのか
判断できていないと


やはり利益は出ないです


アップトレンドが出ているのに
逆張りで売りエントリーを仕掛けたら
負けてしますよね?


逆張りのトレーダーは
トレンドが出ていない時(レンジ)の方が
利益になりやすい性質があるのです



レンジ相場の逆張りは
この典型ですね





■トレンドが出ている時➡トレンドの方向にエントリーをする

■トレンドが出ていない時➡抵抗線や支持線で逆張りエントリーをする

これが理想的なトレード方法です



このように
今現在、トレンドが出ているのか出ていないのかは
どんなトレーダーにとっても
知っている必要があります



②トレンドの強弱が分かるようになる


では、トレンドの強弱が分かるようになると
どんな良いことがあるのでしょうか?


一緒に考えてみましょう!


まずトレンドが弱い時の
パターンは


いくらトレンドが出ていても

弱い通貨ペアでエントリーをしてしまうと
モタモタ時間がかかり
なかなか目標レートに到達しないです


逆に
トレンドがある程度、強い通貨ペアで
トレンドと同じ方向にエントリーをすれば

決着がつくのが早いですよね


大きなロットを入れられるのであれば
数分で100万円 勝てる可能性もあります

(もちろん負ける可能性もあります)


トレード効率が高いのは
明らかに後者なのがお分かりいただけるかと思います


実際に
MAを使った環境認識を詳しく見ていきましょう


どれもすぐに使えるものですので
是非、チェックしてみてくださいね


MAを使った環境認識(1)


MAを使った環境認識の方法の1つ目は
MAの傾きに注目するものがあります


それは
「MAの傾きはどうなっているのか?」
を見て、相場の目線を判断するというものです


これは、とてもシンプルでして



MAが上を向いていれば
相場の目線は上





MAが下を向いていれば
相場の目線は下




となります


そしてMAに傾きが無く
横に平行に寝そべっている時は
相場の目線は上でも下でもないということです



特に
難しくないですよね

かなり強いトレンドの時


ここまでで
トレンドが出ているかどうかが分かりましたね


それではさらに踏み込んで


トレンドの強さについて
一番わかりやすいものをご紹介します


それはご存知の方も多いかもしれませんが
パーフェクトオーダーです


これは何かというと

①長期のMA
②中期のMA
③短期のMA

この3つのMAが
全て同じ方向に傾いているとトレンドが強い
というものです


「MAに傾きがある=トレンドが出ている」×3本分

となれば
トレンドが強いのがお分かりいただけるかと思います



長期と中期と短期のMAの期間は
特に決められた数値はありませんが
代表的な組み合わせを載せておきますね


【MAの期間設定の一例】

■短期:期間設定が5または10または20または25

■中期:期間設定が40または50または75

■長期:期間設定が100または200または320

※上記はあくまでも一例です。




ここでは
20MA(短期)、75MA(中期)、200MA(長期)で表示させてみます

※期日を20,75,200に設定する





こんな感じですね
青色が20MA、赤色が75MA、緑色が200MAです



そしてパーフェクトオーダーは
上からどういう順番で並んでいるのかが大事です



順にまずは
アップトレンドから見ていきましょう


アップトレンドのパーフェクトオーダーの時


MAの並び方が

上から短期MA➡中期MA➡長期MA

になると強い上向きのトレンドが出ている証拠です


チャートにすると
下のチャートのようになります




こういった並び順になっている時は
トレンドフォローを狙うには非常に勝ちやすいですので
よく覚えておいてくださいね


では
他にもパーフェクトオーダーを探してみましょう



上から
短期MA➡中期MA➡長期MAの順になっていますが
やはり綺麗なアップトレンドになっていますね


次に
ダウントレンドを見ていきます

ダウントレンドのパーフェクトオーダーの時


MAの並び方が

上から長期MA➡中期MA➡短期MA

になると強い下向きのトレンドが出ている証拠です




チャートにすると
このようになります

先ほどのアップトレンドとは
並び方が違う点に注目してください


この場合もトレンドフォローで狙うには
最適のタイミングになります


今回はダウントレンドなので
売りエントリーを狙っていけば勝ちやすくなります


イメージが湧くように
もう1つ
ダウントレンドのパーフェクトオーダーのチャートを見てみましょう



上から、長期のMA➡中期のMA➡短期のMAが綺麗に
並んでいますね


パーフェクトオーダーが出た時の実際のトレードのやり方



パーフェクトオーダーが出た時の実際のトレードのやり方は
日足や4時間足や1時間足でパーフェクトオーダーを見つけたら


5分足や15分足などで買い場を探していけば
勝ちやすくなります




手順①
1時間足チャートで
パーフェクトオーダーを発見!





手順②
次に5分足チャートでエントリーできそうな場所を探すと

①水平線
②MA反発

が交わる場所があったので
売りエントリー




手順③
レートが下がって来たので
利確する




こんな流れですね💡



パーフェクトオーダーはなかなか出現しませんので
注意深くチェックをして
見つけた時はチャンスです

MAを使った環境認識(2)


MAを使った環境認識の2つ目は
MAを基準にして、現在のローソク足はどこにいるのか
トレンドの強弱を判断するというものです



今動いているローソク足とMAの位置関係に
注目をしてみましょう


先ほどの説明で
MAとは、「MA=終値の平均値」とお伝えしました


つまり
MAは過去のレートの平均なんですね


なので
MAよりローソク足が上にある時は
過去の平均よりも今は高い位置にあるということで


「平均より高い=強気」と考えることができます


つまり
「相場は今、強気ですよ。買いが優勢です」
という事がみてとれます




逆にMAより下に
ローソク足がある場合はどうでしょうか?


この場合は
過去の平均よりも今は低い位置にあるということで


「平均より低い(安い)=相場は弱気」ということが言えます

弱気なので
「買いが負けて、レートが下がってきていますよ」
ということですので


「売りが優勢ですよ」ということになります




こういったことから
MAより現在のローソク足が上にある時=アップトレンド
MAより現在のローソク足が下にある時=ダウントレンド


と考える人もいます


厳密にいうと、そうとは限りませんが
相場が上目線なのか、下目線なのかを
判断するには使える方法です

MAを使った環境認識のやり方のまとめ


ここまでで
MAを使った環境認識のやり方をお伝えしてきました


もう一度
箇条書きにしてまとめておきます

①MAの傾きで、トレンドが出ているかどうかを認識する
②現在のローソク足がMAよりも上にあるのか下にあるのかでトレンドの向きを認識する
③パーフェクトオーダーが出ている時はトレンドフォローが狙いやすい
④トレンドが出ていることを判断出来たら
水平線と組み合わせてエントリータイミングを見つけると勝ちやすい



このようにMAを使うと
簡単にトレンドについて環境認識をすることができます


ただし
トレンドについて環境認識をしただけでは
実はまだ十分とは言えません


トレンドが出ていても
いつかはトレンドが終わってしまいますので


「このトレンドは、どこまで進むと終わりやすいのか」や
「トレンドが弱まりやすいポイントはどのあたりなのか」


の部分まで
環境分析をしてからエントリーしないと
安定して勝てるようにはなりません


次回はその部分を
掘り下げていきますね